売上高は77億30百万円(前期比4.8%増)となりましたが、原材料費や人件費、営業費の増加により、営業利益は4百万円(同98.2%減)、経常利益は2億7百万円(同55.2%減)となりました。特に原材料費の高騰が想定を大きく上回り、収益面で大きな影響を受けました。一方で、人件費につきましては、将来の成長を見据えた人財への投資や処遇改善を進めたものであり、持続的な成長に必要な取り組みと考えております。
客数は前期比105.4%と伸長しており、お客様から変わらぬご支持をいただいていることに深く感謝しております。今後も、よりご満足いただける味とサービスの向上に努めるとともに、新たな商品・業態開発にも真摯に取り組んでまいります。
人口減少を見据えた対策の一つとして、新たな地域への挑戦を進めています。
新業態「金澤醤油豚骨8番らーめん」は、昨年11月に兵庫県姫路市、今年4月に滋賀県湖南市に新規出店しました。そのプロトタイプとして昨年6月に岡山県倉敷市の既存店1店舗を業態転換しています。「ガッツリ系ラーメン」として、20~30代の男性客を中心にリピート率が高く、またファミリー層の来店も少なくありません。今後、ロードサイドや駅前、商業施設内など多様な立地でテスト出店を重ね、各店舗の実績をもとに最適な出店モデルを確立し、フランチャイズ展開を目指しています。
一方、北陸エリアでも「八兆庵県庁前店」や炭火串焼きの「八千屋近江町市場店」を新規出店するとともに、長八片町店を海鮮市場料理を売りにする「市の蔵片町店」に業態転換しました。2号店となる八兆庵、八千屋の新店は、1号店とは異なる立地に出店し、客層やメニュー、単価、時間帯などの違いを詳しく分析して、今後の店舗展開のモデル化と全国的なフランチャイズ化につなげていく考えです。
今年5月、当社は初めて中期経営計画を公表しました。株主様をはじめステークホルダーの皆様に経営の目標や重点施策を可視化したものです。先行きが不透明な今だからこそ、私たちの目指す姿に向かって、「刷新」と「革新」の断行による企業価値の向上を目指してまいります。
「北陸のソウルフードから『世界のHACHIBAN』へ」を掲げ、「8番らーめん事業の進化」「海外事業の強化」「和食事業の成長・拡大」「人財育成・職場環境改善」「商品開発・調達・製造の重点強化」「SDGsの取り組み強化」の6つの柱を軸に、永続可能な事業への再構築を図ってまいります。
3カ年で総店舗数を303店舗から378店舗へ拡大する計画です。国内では、複数ブランドの展開を中心に160店舗、海外ではフランチャイズ展開を軸に218店舗を目指します。それぞれの立地環境や条件に合わせて柔軟に検討していきます。実験的に出店してメリットとデメリットを探り、最適の規模やサービス形態を見いだしていく積極性が、いまのハチバンに必要だと思っています。
また、AI・DX・ロボット導入による生産性向上、省人化や厨房環境の改善にも積極的に取り組み、均質で高品質な商品提供を実現してまいります。
現在、海外展開においては、タイでは175店舗まで拡大し、既存店の改装や新商品の開発を進めています。ベトナムでは現地の嗜好に合わせた改善により客数が増加しており、今年度は新たに3~5店舗の出店を予定しています。今後は更なるアジア市場への展開も視野に入れて活動していきます。
昨年に続いて原材料費の高騰や物流費、人件費の上昇が避けられないことから、今年4月、2年ぶりとなる8番らーめんメニューの価格改定を行いました。一方で、子育て支援の観点から、「お子様メニュー」は価格を据え置いております。
常識を超えるスピードで社会や価値観が変化する中、従来の発想や組織のままでは時代の波に対応していくことはできません。私たちは、「『食』と『おもてなしの心』で人やまちを笑顔に、元気に。」という理念をより多くの地域で実現するために、変化に柔軟かつ迅速に対応できる新しいハチバンを目指しています。そして、社員一人ひとりがワクワクしながら自ら考え、提案し、挑戦できる、働きがいのある職場環境づくりを大切にしています。現場から生まれる新しい発想や挑戦が、店舗や会社全体の活力につながり、より良い商品・サービスの提供につながるものと確信しています。
これからも全社一丸となって挑戦を続け、株主の皆様のご期待にお応えできるよう努めてまいります。株主の皆様には、今後とも一層のご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。